【不登校長男】小規模特認校の見学に挑戦です

6月。長男のことで少し動きがありました。

直近の長男記事は4月末。
スクールソーシャルワーカーの自宅訪問が開始になる直前でした。
当時は理科の授業だけ登校ができていたんですね。
5月になってからスクールソーシャルワーカーさんに自宅に訪問していただき、学習するようになりました。

スクールソーシャルワーカーさんとの関わりから学習に対して気持ちの変化が出てきました 

スクールソーシャルワーカーさんに介入していただくにあたりこちらからは予め、書字障害のある長男が普通級でも授業を受けやすくなるには学校側にどのような配慮をお願いするとよいかを探っていただきたいと依頼させていただきました。
本や黒板から自分で情報を読み取るのは苦手な特性があるのですが、ではタブレットをどう活用すればよいのかとか私にはよく分からず、学校側にも明確にお願いができていないからです。
スクールソーシャルワーカーさんによる家庭学習。初回は長男の希望で苦手な数学をやることになりました。
時間は90分くらい。
元校長先生のスクールソーシャルワーカーさんで勉強を教えることに関してプロ中のプロですね。
ソーシャルワーカーさんから長男に対して初めに「先生は家庭教師ではなくて、学校に行けるようになるためのお手伝いに来たんだよ」と説明があったようです。
個別指導塾すらついていけなかった長男が
『先生はこっちのペースに合わせてくれる。分かりやすい』と言っています。楽しい会話もしてくださるようで学習の日を前向きに迎えることができています。
先生とお話するのも楽しみなようです。
(もともといわゆる無駄口が多い長男です。でも今はそのコミュニケーションが大事だと思っています)
先日も学校から定期テストが配られたのですが
「今日はこのテストをやってみようと思う」と言い、本人の希望を交えながら学習していただいています。
特性から学習が大嫌いな(ように見える)長男ですから、これには私、少々驚きました。

長男は環境が合えば学習に取り組めるんだなと感じています。

学校での様子 小規模特認校。

反面、唯一登校できていた理科の授業についてはソーシャルワーカーさんの関わりのスタートとともにぱったり途絶えました。
この時、授業では元素記号などやっていたのですが、『難しい』と感じている、という発信は少し前からありました。
そもそもベースが文章の理解など難しくてハンデがあるのに、飛び飛びで授業を受けるわけですから、分からなくて当然だとは思います。
今年度通級の提案がなかったのですが、現在希望したら通級を利用できるのか問い合わせをしたところ『難しい』との返答でした。
そんなときちょうど学校から小規模特認校のチラシが送信されました。
小規模特認校とは校区に関係なく希望すれば全ての生徒が通えるという学校です。
資料探してみてスクショさせていただきました。

小規模特認校には生徒数が少なく、目の行き届いた指導をしていただけるという特徴があります。

つまりは全ての授業が通級レベルの手厚さ、という学校です。

ただ支援急ではなく、あくまで普通の学校ですね。

なぜ小規模なのかといいますと遠いから。
通学は少々ネックです。送迎とバス通学を併用しなければなりません。朝の時間もめちゃくちゃ早くなる。
以前スクールカウンセラーさんと面談をしたときもこちらを勧められていましたし、実家でも話題になったことがある学校です。
ただ当初は本人、「多いから無理」の一言。
行ってみようかなんて全く思えなかったのですよね…。もともと変化を好まないタイプですし。
春にスクールソーシャルワーカーさんと話をした時は多少授業に参加できていました。
そのため「小規模特認校もよいと思うが、きっと長男さんは環境の変化は苦手だと思う。
今、この学校に少しでも行けているなら、まずはどんなふうに授業に参加するかを担任の先生を交えて話してみては?」とアドバイスを頂いていました。
そのお話を企画してから1ヶ月経たずに再度完全に不登校となり、そこからさらに1ヶ月余り。
長男にチラシを見せてみると「見学だけならいいよ」と言います。これ、すごい変化だなと感じています。
半年前ならこんな風には言わなかったでしょう。

不登校だからこそ、元気であれ! 

長男は不登校ですが、今は元気です。
メンタルも安定していて幻聴の訴えは当時のみで全くありません。
私自身長男が不登校になってから親マインドを育てられています。
  • 本人の意志を尊重する
  • 焦らない
  • 本人が選択肢から選べるようにサポートする
  • そのために自ら学び動く
  • 家庭を安心できる場にする
そんなことを意識するようになりました。
将来の不安があったって今それをぶつけたって何にもならないばかりか、余計に遠回りです。
なにか前に進むにはエネルギーが必要です。
そのために必要なのは心の充電。
それに人間、どうにだって生きていけます。
そのための社会保障です。
私は仕事柄、社会保障制度に触れる機会があるので(私自身その末端で働いているから)障がいがあったとしても、一人だとしても支援を受けながら上手く暮らしていけている実例を見ています。
社保というのは『申請式』です。
悲しいかな、自ら動かなければ、行政は気が付きませんし、変わりません。
そのシステムがまず良くないとは思います。
だけど、ケースを把握するのが難しい現状もあるのだと思います。
8050問題でも高齢の親が引きこもりの子を抱え、結果として子を隠してきた。サービスに繋がらず親が世話が出来なくなり問題が浮き彫りになる、なんてこともあるようです。
高齢者は地域包括支援センターなどの管轄が相談に応じてアウトリーチなど行ったりしています。こちらは中学校校区程度を管轄する、となっておりまだ目が届きやすいと思います。
若い世代になると更に目が届きにくいですし、案外サービスにつなげるって難しい。本人さんや家族さんが望まないケースなら尚更です。生活に困っているように見えても、そう感じない人もいるし…個々の価値観が生活の質に影響します。
だから…
  • アンテナを高く持つ
  • 使える支援は自分のニーズに合うか検討する
  • 外部にヘルプを求める
それが大事!
困りごとを、家の中だけで抱えていても糸口を見つけるのがとても大変だから…。
もちろん、いきなり前向きに行動なんてできるはずもないので、まずは悩んだり、葛藤する時間がどうしても必要です。
私もそこに行き着くまで数ヶ月を要したわけですが、半年前は家庭内の雰囲気もかなり悪かったのが落ち着きを取り戻しました。
現在我が家の場合は
  • フリースクールのIさん、通所している施設の管理者さんや近隣住民の皆様
  • 不登校の保護者会
  • 発達外来のドクター
  • スクールソーシャルワーカーさん
これらのみなさんに支援を受けています。 
休み始めから比べると、長男、とても元気になりました。
2月からお世話になっているフリースクールでは畑を開墾したり色んな話を聞いてもらっているのですが、
利用している施設の管理者さんも別に不登校の支援をなさっている方なのです。
先日市の助成がでるとのことでバーベキューを企画&お声掛けしていただき、近隣の方も子どもたちのためにと食べ物を持ち寄ってくださいました。
季節の野菜収穫を体験してほしい!と近所の男性(おじちゃん)もよくしてくださっているとのこと。
長男も「楽しかった」と表情よく帰ってきて、おじちゃんと一緒に収穫をした玉ねぎやほうれん草を見せてくれます。
関わりを持ってくださって本当にありがたいことです。
はじめは緊張してトイレにこもってから出かけていたのですが、2回目からは好きなプラモデルを持っていき、今や長男にとっての楽しみになっています。

(畑を開墾していたころの写真です)
スクールソーシャルワーカーさんの関わりについては学習メインになるので、長男にはまずやってみて、だめだと思ったらやめてもよいと話をしました。
結果として、今のところは学校よりも学習に前向きになれる時間が作れるようになっています。Iさんにも「スクールソーシャルワーカーさんは自分の味方になってくれる人だと思う」と長男が話をしたようです。
母親である私がこれまでに提案してきたことが長男にマッチしていたことで、今回の提案もやってみようかと思えたのかなと感じています。
この半年間の関わり、私の努力が伝わったのかもしれません。
「見学だけならいい」
「転校はしない」
と言ってはいますが、そんなに悪い反応には見えなかった。どっちかというと楽しみなような?
ただこれからもいいように進むかと言うとそうではないだろうと思っています。
将来のことなんて誰にもわかりませんから。
ただし焦れば焦るほど遠回りになるのでなるようになるとしか思わないようにしています。
今の私にできることは長男にとって過ごしやすい環境を探し提案すること…です。あくまで長男のペースで長男の思い第一に。
私の(夫もですが)願いはもう学習にはなくて。できることなら学校で思い出づくりができたらいいなというところ。
子ども同士での関わり、楽しみ、先生との思い出。大人になったときそこの記憶がすっぽりないよりは何か1つでも楽しかった気持ちがあってくれれば嬉しいのですが。
私は学生時代にいい思い出がないわけではないけど、いじめにあって人との関わりがすごく小さくなって…しんどいことが多かったので、そんなふうに思います。
不器用なところが長男と似ているのでしょうね。
子は親の鑑、だけど子は親でなく1人の人間。
所有物ではない。
思い通りにはならない。
それを忘れてはなりません。

小規模特認校、見学してみました 

そんなことで先日はじめて見学に行ってきました。
道中長男は口笛を吹いて他愛もないことを話して、機嫌がいいようでした。
長男が入る中2クラスは 今は2名の生徒さんがいます。不登校を経験した子たちが緩く登校できているようです。
1時間目から登校しないことも多い様子。
先生はほぼマンツーマンで関わってくださいます。
うちの長男に合っていると思う…。
「次も行ってみていいよ」と言うので
これから何度か体験を重ねて夏休み中に転校するか決めたいと思います。
中学生活の残り1年半、もう少し楽しく過ごせますように。
医大では精神障がい保健福祉手帳についてはまだあまりメリットがないかもしれないね、と言われました。希望すれば申請はできるし、もしかしたら2級が取れるか取れないか?レベルのようです。
必要なときには使えるよう、引き続きリサーチは続けていきます。
文章が長くなりました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

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